ボディーランゲージを疎かにしてはいけない
海外でのプレゼンテーションや外国人を相手にしたプレゼンテーションではボディーランゲージが大きな役割を果たします.
特に,あなたに初めて合う人がいる場合は,注意が必要です.
うまくボディーランゲージを使えば,思い通りのイメージを与えることが可能になります.
しかし,日本人のエグゼクティブの方を見ていると,ボディーランゲージがあまり活用されていません.
体を使って話す,ということはよく聞くと思いますが,ただ動かせば良いという訳ではありません.
英語が苦手な方に多いように思いますが,話している内容や与えたい印象と,ボディーランゲージが合っていないのです.
これではマイナスのイメージを与えることになりかねません.
正しいボディーランゲージを理解して,プレゼンテーションの練習のときに一緒にボディーランゲージも含めて練習すべきなのです.
自分の立場に相応しい自信を表現する
相手にどのような印象を与えたいかによって,使うべきボディーランゲージは変わります.
ここではプレゼンテーションに説得力を出し,あなたに自信がみなぎっているような印象を与えるボディーランゲージについて見ていきましょう.
立ち方
まず,説得力を出したいのであれば,座ってプレゼンテーションするのは避けましょう.
会議室で他の人が座ってプレゼンテーションしたからといって,あなたも座ってプレゼンテーションする必要はありません.
プロジェクターで資料をスクリーンに投影することが多いでしょうから,そこまで移動すべきです.
自分がパソコンと離れても,パソコンの資料を操作できるようにリモコン機能付きのレーザーポインターなどを用意しておくべきでしょう.
そして胸をやや張ってまっすぐに立ち,頭から足まで無駄に動かしてはいけません.
よく左右に揺れたり,手で顔や頭部を触るたり,体を揺する方がいますが,これは頼りない印象を与えてしまいますのでやめましょう.
これが基本姿勢です.
ジェスチャーには重さを与える
基本姿勢からプレゼンテーションを開始します.
そして説明にあわせて腕を動かすことになりますが,このとき動かす腕は重みを感じるようなゆっくりとした動きを基本とすべきです.
内容によっては早く腕を動かす必要があるかもしれませんが,それは最小限に留めます.
動きに重みを加えるには,指先まで力を入れるのが効果的です.
動くときは大きく
会議室が広い場合,スクリーンが広い場合,説得したい相手が分散して着座している場合は,スクリーン付近を動きつつプレゼンテーションするのも良いでしょう.
ここで注意すべきは,少しだけ動くというような中途半端なことはしないということです.
スクリーン前を動くのであれば,大きく堂々とした動きで移動すべきです.
このとき,相手の顔がよく見える位置まで動き,次の項目でお話する「顔の表情」とあわせて話すと効果的です.
表情を意識してつくる
よく無表情でプレゼンテーションする方がいます.
無愛想に見えますし,下手すると不機嫌だったり怒っていると誤解されかねません.
かといっていつもヘラヘラ笑っていると信頼されることはないでしょう.
表情には話の内容,体の動きにあわせてメリハリをつけましょう.
ジョークを言うときは笑顔で,重要なメッセージを伝えたいときには真剣な表情を意識して作ることが重要です.
また,アイコンタクトもあわせて用います.
一人をずっと見つめるということではありません.
内容に応じて,そのメッセージを伝えたい人に対して短い時間で力強いアイコンタクトを心がけましょう
英語でプレゼンテーションするとき,話す文章を紙に書いておいて,本番ではそれを読むように話す人がいますが,これは論外です.
それと,ずっとパソコンやスクリーンを見ながら話すのも絶対にやってはいけません.
何れもアイコンタクトがなく,誰に向かってプレゼンテーションしているのか分かりません.
自分がどう見えているか事前に確認しておく
ボディーランゲージは訓練しなければ適切に使うことができません.
いきなりプレゼンテーションにボディーランゲージを取り込もうとしても,上記にあるように意識すべきポイントが複数ありますので難しいと思います.
人前でプレゼンテーションをする前に,自分が客観的にどのように見えているか,動画を撮って確認するのが効果的です.
最近はスマホを使えば動画が撮れますので,これは簡単にできるチェック方法だと思います.
慣れるまでは,プレゼンテーションの資料にあわせて,例えばパワーポイントで資料を作っているのであればスライドごとに,どのような立ち位置で,誰に対して,どのような腕の動きで話すのか,書いておくことをお勧めします.
当然本番ではそのようなメモは見れませんので,すべて体に叩き込みましょう.
こうみるとプレゼンテーションというのは舞台であり,あなたは役者のようなものです.
役者がセリフを覚えて動きを覚え,表情をつけるのは当然のことです.
それがエグゼクティブのプレゼンテーションには同じように求められいてるということです.